多度津港の北9kmにある広島は塩飽諸島で最大の面積の島である。広島は良質の青木石の産地として有名で、島のいたる所に採石丁場がある。
戦国時代に、長宗我部軍に敗れた香川・長尾一族が落ち延び暮らし始めたのが始まりという。
茂浦地区に伝わる伝統行事の「百手祭」は旧暦の正月8日(2月1日頃)前後に行われる。
裃を着けた射手たちが的を狙って弓を射り、厄除け、五穀豊穣を祈願する年中行事である。
幕末に太平洋を横断した咸臨丸には、塩飽水軍の伝統を受け継いだこの島の水夫10人が乗り組んでいる。
島の東部には、江戸時代の廻船問屋尾上吉五郎が建てた総ケヤキ造りの豪勢な屋敷が残っている。
島の特産品に、幻のトウガラシといわれている「香川本鷹」がある。
「香川本鷹」は、豊臣秀吉の朝鮮出兵の際に、塩飽水軍が拝領したと言い伝えられている、歴史的なトウガラシです。
近年、島の人口減少や輸入物に押されて生産が途絶え、幻のトウガラシと言われるようになっていたが、平成18年度から地元の農家と県、市の協力で復活プロジェクトが広島・手島を中心に始まりました。
普通のトウガラシに比べて大変大きく、辛さの中に品があるのが特徴です。
高さ4.5mの石垣など、外観見学は自由だが、子孫が時々来島していることもあり、内部見学はできない。